エスカレードをリフトアップ!?

諦めることなく試行錯誤を繰り返したことに、
今回の成功の鍵があったと思う。

先日、無事に納車が終わった2007年型キャデラック・エスカレードの奇跡の体験を是非、聞いて欲しい。

今年の初めにお店にこんな問い合わせが入ってきた。
「2007年型のエスカレードEXTを6インチリフトしたいんだけど...アメリカで出来る?」
2007年型のエスカレードと言えば、大口径ホイールを履かせるスタイルに人気がある。Luxury系のエスカレードをあえてリフトアップ、それも6インチもリフトアップしたいという。話を聞くと、ジェットスキーを引っ張る時に使用したいとのこと。大変興味深い企画で早速、情報収集にとりかかった。

CADILLAC ESCALADE EXT(キャデラック エスカレード)
6インチリフトアップ

調査を始めるといきなり難題に当たった。2007年型エスカレードに適合するリフトアップキットが販売されていない。現在、リフトアップキットが販売されている車種はサバーバンやタホ・ユーコンなど4WD仕様のみ。なんらかの方法がないかとメーカーに問い合せてみると、「現行型エスカレードにはどのリフトアップキットも適合しない」とマニュアル通りの回答のみで、解決方法はなし。メーカーとしては当たり前の回答で納得。そもそもエスカレードをリフトアップするというニーズがないのだろう。

ではどうするか。
当然、いま販売されている他車種のリフトアップキットを流用するという発想になるのだが、やはりここにも問題が。
エスカレードはAWD仕様で常時4輪が駆動しているので、サバーバンやタホなどの4WDとはサスペンションの構造が大きく異なっている。4WD用のリフトアップキットが果たして使えるのか。
さらにもうひとつの問題。2007年型エスカレードに付いているAUTORIDE機能を残したいというお客様からのリクエスト。AUTORIDE機能とは、荷台に加重がかかり車高が下がると、自動でコンプレッサーが回り後輪サスペンションに空気を送り車高を元に戻してくれる便利な機能。これを生かすための調整が必要になってくる。

さらに情報収集はつづく。
米国内のパーツ専門店に次々と電話をかける。どのキットならエスカレードに流用できるかを問い合わせる。同じキットでも、店によっては「no problem!」、店によっては「doesn’t conform」の答え。どの情報が正しいのか…。取り付け作業をするアメリカ国内工場のメカニックともアイディアを出し合う。
ようやく、2007年型エスカレードと同じ足回りの車種のリフトアップキットのなかから、「これなら!」と思われるものを選択し、さらにAUTORIDE機能を残すための部品を取り寄せるところまでこぎつけた。

工場にパーツが届き、リフトアップ作業に着手。なにせ今まで前例のない作業。取り寄せたリフトアップキットと調整用のパーツで微調整を繰り返しながら、ようやくイメージ通りの6インチアップが完成。驚くほど迫力が増して、乗り心地も悪くなく納得できる1台に仕上げることができた。

情報収集を開始してから完成まで約1ヶ月。諦めることなく試行錯誤を繰り返したことに、今回の成功の鍵があったと思う。それには、アメリカ国内工場のみなさんのとても熱い協力があった。メーカーの適合部品が無いなか、メカニックの方々の技術力とチャレンジがなければ、お客様の要望に応えることはできなかっただろう。今回の企画に力や知恵を出して頂いた方々に、この場を借りてお礼を申し上げたい。

Thank you soooo much!!

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